渋谷Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「スーパーエッシャー」展を観てきました。音声案内を任天堂DSで聞くという最先端のスタイル。皆が押し黙ってDSを持つ姿は一種異様な光景でしたが、騒ぐ人が少なくなるので良いのかもしれません。
エッシャーの版画は昔美術の教科書で見た時に、そのありえない構造の建物にワクワクした覚えがあります。そのワクワク感は今見ても十分感じることができました。
私が知っていただまし絵の他にも、イタリアの風景や昆虫などの版画、動物や魚の形などで構成される幾何学模様なども展示されていました。エッシャーが描く図形や幾何学模様は一見すると数学的で冷たいイメージなのですが、構成するモチーフのユニークさで、見れば見るほどニヤニヤしてしまうような魅力的な作品に仕上がっています。
作品と習作の数々を見ると、エッシャーは本当に細かい作業が好きだったんだな~と感心します。ひとつひとつの作品に対する熱心さや真摯な気持ちがそこからヒシヒシと伝わってくるのです。
メインであるモノクロの版画には、色を使わなくてもこれだけ表情豊かな作品が描けるのだ!と驚かされます。線は直線などで硬くても、絵は決して硬いものになっていないのがすごいです。
色を使った作品では、色の選び方や組み合わせにとてもセンスが感じられました。
どの作品も独特の世界観やすばらしい想像力・構成力を持っていて、大いに刺激を受けました。だまし絵以外の作品やエッシャーの人柄を垣間見られる、興味深くて勉強になる展覧会でした。
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