『ボストン美術館 浮世絵名品展』

江戸東京博物館で『ボストン美術館 浮世絵名品展』を見ました。
(ラッキーなことに入口で見知らぬ人から余り券をもらいました。こういうの、これで2度目です)

鈴木春信、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重など、そうそうたるメンバー。美人画・役者絵・冨嶽三十六景など見ごたえタップリ。
何しろ、色がきれいです。そしてその組み合わせがすごくいい。少ない色数でこれほどおしゃれにカッコよくできるなんてセンスいい!
(しかもボストン美術館の浮世絵は保存状態が非常に良くて、色が後退せずにきちんと残ってるそうです)
花魁を描いた美人画は当時のファッション誌やブロマイドの役目を果たしていたそうで、とても華やか。
これを見て「いいわぁ~」と憧れる人の気持ち、分かるような気がします。
かつて浮世絵は平面的で動きのないイメージを持っていた私ですが、どうしてどうして、立体的で躍動感あふれ、生き生きとしています。
着物の中にきちんと体が入っていると感じられるライン、ウソやムリの無い動き。
どれも対象をよく観察し、きちんとしたデッサンに基づいて描かれていました。
あと驚いたのは、貼箱絵の周囲に描かれた吹き絵の文様。要はステンシルとエアブラシを足したような技法なわけですが、これが江戸時代にあったことと、今見てもデザイン的にすごくイケてること。

常設展示室では『錦絵にみる忠臣蔵』を見ることができます。
こちらは象徴的なシーンを描いているので隅々まで細かく丁寧に、より躍動的に描かれていています。
江戸の人たちはこれを私たちが映画や漫画を見るようにワクワクして見ていたのでしょう。
↓そばにある花魁のマネキン。

↓見づらいですが、葛飾北斎のアトリエを再現した模型。非常に粗末な小屋から数々の傑作が生まれました。前回来た時もこれを見て「家が狭いだのアトリエが欲しいだの言ってる場合じゃないわ。どんな所でもその気になればいい絵は描けるんだよね~」と反省したんだっけ…。(忘れてたけど)

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