今日は東京都現代美術館『メアリー・ブレア』展に開館と同時に入場。
メアリーはディズニーアニメのコンセプトアートなどを手掛けた女性アーティスト。
その優れた色彩感覚と画面構成をウォルト・ディズニーに高く評価されたというだけあって、色遣い、構図の取り方が本当にすばらしかった。
メアリーはもともとは水彩画家だったけど、世界大恐慌の影響で食べていくことができず、生活のためアニメーターとなった。
この水彩画家時代に培った力はのちのアーティスト生活でも大いに役立ち、遺憾無く発揮されていたようだ。
塗り重ねなどでごまかしの効かない一発勝負的な水彩画で鍛えたからこそ、こんなにも高い技術力を持つことが出来たのだろう。
その他にも彼女の作品を見ていると、鮮やかで明るい色は渋くて暗い色によって引き立てられていること、デッサンをきちんとしないと魅力的なディフォルメは出来ないこと、膨大な量のスケッチなくして絵の本質はつかめないこと、などが分かる。
そして何より、彼女の作品には夢や愛があふれている。
どの作品にもひねくれた所やおごった所が全く感じられない。
彼女の生きてきた時代は、世界大恐慌や第二次世界大戦などがあって、女性が仕事をしていくには大変な時代だった。
だからこそ彼女はこんなにも愛にあふれたアートを生み出していったのかもしれない。
ただきれいでかわいいだけのファンタジーではなく、人に感動を与えられる立派なアートに昇華している作品群。
それらを観てたら、ちょっと泣きそうになった。
アーティスト、妻、母の3つの仕事をこなした彼女の努力は並大抵のものではなかったと思う。そんな彼女を心から尊敬する。
そして今回、アーティストにとって「出会い」がとても大切なことだということがよく分かった。
彼女にとってのそれは、夫・リーとの出会い、そして南米への旅だった。
私も今まで色々な出会いで色々な影響を受けてきたが、その中に自分の絵がガラリと変わるほどの「旅」という経験は入っていない。
そんな影響力のある旅をしてみたいものだ。
↑こちらは撮影OKのコーナーで撮ったレモネード・ガールの積木のようなオブジェ。
その後は同じチケットで入れる常設展『夏の遊び場』展へ。
こちらは現代美術なので『メアリー…』展とは180°イメージが変わる。
ままごと、しりとり、なぞなぞ、ぶらんことパート分けされているが、どれも難解、意味不明。
『遊び場』という名の通り、アーティストが好き勝手に遊んだ感じだ。
その中では唯一、金網のフェンスをレースのように編み込んで植物のモチーフを作った作品がきれいだと思った。
その後、御徒町に移動して(三度目の正直で)やっと買いたかった物を購入。
(やっぱりいい風吹いてるかもー!!)
それから原宿のペーターズギャラリーさんで西川真以子さんの個展を拝見。
ものすごくカッコよかった。どれもセンスが良くて。
場面の捉え方もとても素敵で、日本を描いてるのに外国の風景のよう。
まさに「COOL!」な作品ばかりだった。
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